帝王切開レポ
前 → 帝王切開レポ当日編③ ～脊椎麻酔で俎板の鯉～
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次 → 帝王切開レポ当日編⑤ ～手術中の出来事と手術終了～
麻酔もばっちり効いて、先生の開始のご挨拶もありました。
「では、メス。」
とか言わないんですよ。ドラマ見すぎですかね～でも手術開始ってこういうイメージある人多いんじゃないでしょうか？
２回目だからわかるのですが、いよいよお腹切られる・・・！とか思うと、結構怖いんですよ。私手術もした事あるし、こういうの割と平気な方だと思ってたんですけど、やっぱりいざ切られると思うと身構えてしまうものです。
開始の合図が無いのも、手術を受ける側への配慮なのかなと思いました。
いつお腹が切られたのかはわかりません。触られている感覚はあると言っても、どう切られているかまではわかりませんでした。もちろん痛みもありません。
赤ちゃんが出てくるまで１０分～１５分と聞いています。私は静かに待つだけです。
手術が開始されて間もなく、血圧が90まで下がりました。普段は110/70くらいの健常者なので、90と聞いて驚きました。意識ははっきりしていて、自分としては特に何も変わった感じは無かったのですが。後に調べたところによると、脊椎麻酔の影響で血圧が下がることがあるようです。
すぐに酸素マスクがつけられました。
「大きめに息を吸うようにしてくださいね」
私、手術室に入る前から鼻が詰まっていたのでした。鼻が詰まっていたので、口で息をすることになります。でも、私は昨夜から絶飲食だったため、喉がカラカラでした。従って、大きく息をすると言う事がとても大変でした。喉がガサガサでへばりついてきます。酸素マスクは本当はとても楽になるものなのに、今回はよけいしんどく感じました。
血圧が下がっていると聞いたし、あまり息もできないしで、これ以上まずくなる前に自己申告しておこうと思い、近くの看護師さんに「喉がカラカラで声が出せません」と伝えました。風邪をひいている時のような声だったと思います。皆聞き取れなかったんでしょうね、先生が慌てた様子で「え!?気持ち悪い!!?」と驚いた様子で聞いてくれました。先生、集中してるところ邪魔してホントすいません・・・。何とかもう一度声を振り絞って同じ事を伝えると、看護師さんがガーゼを濡らして口元に持ってきてくれました。最初ハムハムしてたのですが、たまらずガーゼに吸い付きました。まさに水を得た魚。そのままの意味で。本当はガーゼを咀嚼したいくらいだったのですが、絶飲食だしあんまり吸っちゃだめかなと思い、控えめにしておきました・・・こういうところ真面目なんですよね。
口や喉の不快感も少し和らいで、手術に意識を戻しました。
何をしているのかはやっぱりわからないけれど、今回は「じょき、じょき」という何かを切る音が鮮明に聞こえました。いや～、衝立あって良かったっす。
急に酸素マスクがとられました。 え？はめたばかりなのに取っていいの？
「もう少しで生まれますよ～」 お、産まれるのか！
「今、頭が出てきました」 う、産まれた！？のか！！？いや、まだ産まれたコールがない。
お腹をぐぐっと押されたあと、ぽーんっっと何かがお腹から出てきた。
「お、おぎゃぁ～、・・・おぎゃ～あ～」
長男よりすこし小さい声で、産まれたよ！と泣いてくれました。
おめでとうございますの声と、ハッピーバースディの曲が聞こえました。
無事に生まれた、あぁ、良かった・・・。
ベビーを取り上げてくれた人が、「女の子ですね～」と言いました。
赤ちゃんの性別は６か月か７か月頃に判明することが多いです。私は事前に知りたかったので教えてくださいと言っていたのですが、先生からは「多分女の子かなぁ～まぁ今後も見ていきましょう～」と言われていたものの、その後の検査では言及されないままだったのです。
女の子と信じて服とか買っちゃったし、これで男の子出て来たらどうしよう～と言っていたのですが、無事？女の子で良かったぁ～
取り上げてすぐに、私の見える位置で体を拭いてもらい、足にネームタグをつけてもらいました。
このあたりから涙がぶわっと出てきて、でも喉がまたカラカラで、あと追い打ちをかけるようにくしゃみも出てきてもう大変！心も、体も。
ベビーを顔の近くに連れてきてくれた。初対面した時は、「こんにちはー、お母さんだよー、元気に生まれてきてくれてありがとう～」とか言ったと思います。
その後また少し離れた作業台みたいなところまで戻って、ベビーは鼻にチューブを入れられて羊水を吸われていました。生まれたばかりなのに、かわいそうに、と思いました。でも生きるために大事な事なのだ。がんばれ。
もう一度近くまで連れてきてくれて何か声をかけたけど、内容は覚えてないです。でも、ベビーはぎゃぁぎゃぁ泣いていたのに、私の声を聞くと泣き止みました。お腹の中にいる時からちゃんと声を聞いてくれてたんだなと思いました。
「お父さんに会ってきてね」と言って、一度バイバイしました。どんな顔して喜んでくれるかな。ちゃんと写真とビデオ取ってくれるかな？
あ～、良かった。
ほっとしたら、鼻づまりに涙の相乗効果ですごく息がしづらい事を思い出しました。でもムズムズ・・・あれ、くしゃみしたい感じ？やばい、出るかも・・・
～ 次回、くしゃみとの闘いと、隣人の応援編 ～
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